会社設立 「定款」とは!?

著者:ケイ・アイ&パートナーズ税理士法人
投稿日:2018年06月04日

株式会社を設立するにあたり、個人の住民票みたいに法人の住所と名称を決めて持っていけばすぐに登録できるのか?答えはNOです。株式会社を設立する場合の手続きは大きくわけると2つです。①定款を作成して公証人役場で定款認証②法務局で登記申請 といった手続きが必要になります。今回は、この「定款」について簡単に説明致します。

定款(ていかん)とは

定款とは、簡単に説明しますと、会社の根幹の規則を定める書類です。例えば、会社名・本店所在地・事業目的や株式の総数、役員の任期、事業年度などを定めて記載することになります。定款には、大きくわけて3つの記載事項にわかれます。

一つ目は、絶対的記載事項です。これは文字通り必ず記載しなければならない事項です。二つ目は、相対的記載事項です。これは定款に記載がなくても効力に影響はありませんが、定款に記載がない限りその効力が認められない事項です。三つ目は、任意的記載事項です。これは定款に記載がなくとも定款の効力が無効になるものではない事項です。ただ、任意的記載事項でも事業年度などは記載しておくのが一般的です。

この定款の3つの記載事項の内容は次のとおりです。

絶対的記載事項

■商号
・・・会社の名前です。株式会社の場合、株式会社を会社の名前の前か後ろにつけることになります。

■本店所在地
・・・会社の住所です。事務所を借りなくても個人のご自宅を本店所在地とすることもできます。

■目的
・・・会社の事業内容です。現に営むもの以外に、将来行う予定の事業を記載することも可能です。

■設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
・・・出資財産額又は最低額を記載します。1円~記載可能です。

■発起人の氏名又は名称及び住所
・・・発起人(ほっきにん→出資をする人)の氏名及び住所を記載します。発起人の印鑑証明書どおりの記載が必要になりますのでご注意ください。

□発行可能株式総数
・・・会社が定める株式の上限数です。

相対的記載事項

相対的記載事項の代表的なものは以下のとおりです。

■株式の譲渡制限に関する規定
・・・自社の株式を譲渡する場合には、会社の承認を必要とする規定です。

■取締役会などの機関の設置
・・・取締役会、会計参与、監査役等の機関は定款に定めがあれば設置できます。最近、小規模事業者の場合には、役員も親族のみで少人数など経営に問題なければ、取締役会や監査役等の機関を設けない会社が多いです。

■取締役などの任期
・・・公開会社以外の株式会社は取締役の任期を最長10年以内にすることが可能です。

■現物出資など
・・・金銭以外の財産を出資する場合に記載する事項。  など

任意的記載事項

任意的記載事項の代表的なものは以下のとおりです。

■公告の方法
・・・株式会社には決算の公告が義務付けられています。その方法は、官報、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙、電子公告が認められています。

■事業年度
・・・会社の会計期間を定めます。法人では1年以内の任意な期間で定めることができますが、一般的には1年間で設定されます。

■取締役・監査役の員数
・・・取締役・監査役の人数を記載することができます。  など

 

定款を作成するには、このように様々な会社の根幹となる規則を記載することになります。
ご自身でも作成することは可能ですが、必要な記載事項が漏れないようにご注意ください。

▶定款のひな形 word43.5KB
*株式会社定款の一般的なひな形です。必要な部分を加工して自己責任でご使用ください。

さらに、株式会社の場合は、公証人役場で定款認証を受けなければなりません。この時に定款を書面で作成すると40,000円の収入印紙を貼る必要があります。電子定款(電子文書)とした場合は収入印紙は不要ですが、電子定款を作成するには電子証明書の発行を受けたり、専用ソフトを購入したりと収入印紙代以上に費用が掛かってしまいます。(合同会社は定款認証が必要なく、収入印紙は不要です。)

定款の作成や認証、登記申請書類作成・登記申請を専門家(司法書士)にお任せすることがおすすめです。専門家にお任せした方が、費用も結果安く済み余計な時間や労力がかかりません。

会社設立実費・司法書士報酬

当事務所提携の事務所で法人設立を行った場合の費用例です。

【株式会社】
①司法書士報酬  37,800円(税込)
②登録免許税   150,000円
③定款認証費用  52,000円
①+②+③=239,800円
*上記の②~③は法人設立に係る実費です。ご自身で手続きをする場合にも必要となります。その場合、定款認証を書面にて行いますので収入印紙40,000円が別途必要となります。

【合同会社】
①司法書士報酬  37,800円(税込)
②登録免許税   60,000円
①+②=97,800円
*上記の②は法人設立に係る実費です。ご自身で手続きをする場合にも必要となります。

 

詳しくは以下のページにまとめていますのでご覧ください。
税理士が教える法人設立
税理士が教える法人設立後の主な手続き

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