消費税免税事業者の判定が複雑に

著者:ケイ・アイ&パートナーズ税理士法人
投稿日:2013年10月08日

平成23年度税制改正で免税事業者かどうかの判定がますます複雑になりました。

個人事業者又は法人の基準期間の課税売上高が1,000万円以下である場合には、消費税は免除されます。
この基準期間とは、個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度をいいます。

このように、今までは個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度の課税売上高のみの判定で、当年が免税事業者かどうかを判定していましたが、平成23年度の改正により、さらに「特定期間」での判定が必要となります。「特定期間」とは、個人の場合は前年の1月1日から6月30日までの期間、法人の場合は前事業開始の日から6ヶ月間の期間などをいいます。

この「特定期間」の課税売上高又は給与支払総額が1,000万円を超えるときは、消費税の免税事業者の適用がありません。(課税売上高又は給与支払総額のいずれか低い方の価額で判断することができます。)

したがって、新規開業した個人事業者や新設法人は2年(2期)目から課税事業者になるケースもございます。(法人で資本金の額または出資の額が1,000万円以上の場合は、設立年度より課税事業者。)

この23年度改正の「特定期間」の判定が必要となるのは、個人事業者については平成25年度以後、法人については平成25年1月1日以後に開始する事業年度よりとなります。

個人事業者の平成25年度の消費税は、平成23年度(基準期間)の課税売上高がゼロであったとしても、平成24年1月1日から6月30日まで(特定期間)の課税売上高または給与支払総額が1,000万円を超えるときは免税事業者の適用はありません。

例えば、この場合において、平成24年の「特定期間」の課税売上高が1,200万円あったとしても、給与支払総額が990万円であれば免税事業者の適用を受ける事ができます。

 

少々複雑になりますのでご注意ください。

カテゴリ:消費税, 税制改正

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