消費税に関するご相談でよく質問されるのが、今年は売上高が1,000万円を超えるから消費税の申告は必要ですか?。。。です。
消費税では「基準期間」というものがあり、この「基準期間」は個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度となります。したがって、この期間の課税売上高が1,000万円を超えるときは、当年が課税事業者となり消費税の申告が必要となります。
参考例1
・個人事業者
平成25年度(本年:申告時) 課税売上高 900万円 平成23年(基準期間)課税売上高 1,200万円
*基準期間における課税売上高が1,200万円となるので、本年の課税売上高が900万円であっても、平成25年度は課税事業者となり、消費税を納めることとなります。
参考例2
・個人事業者
平成25年度(本年:申告時) 課税売上高 1,200万円 平成23年(基準期間)課税売上高 900万円
*基準期間における課税売上高が900万円となるので、本年の課税売上高が1,200万円であっても、平成25年度は免税事業者となり、消費税を納める必要がありません。
このように消費税の課税事業者になるかどうかの判定には、「基準期間」という独特なとらえ方がありますのでご注意ください。
さらに前回の記事にある「特定期間」という判定要素も加わりました。
この基準期間の課税売上で判定するものとして他には、「簡易課税制度」もございます。
簡易課税制度の適用は、基準期間における課税売上高が5,000万円以下の場合となります。
(簡易課税選択届出書の提出も必要。)
個人的には、この現在の免税事業者制度は2年前(2期前)の課税売上高で判定するので、不合理に感じます。免税事業者制度を廃止して、申告不要制度などを取り入れて、その年度の課税売上高が1,000万円以下であれば申告不要とした方がわかりやすく、納得がいくものになるように思えます。