会社を設立後に、どのくらいの金額で設定したらよいか悩むのが、この「役員報酬」です。
この役員報酬の内容などを簡単に説明致します。
役員報酬は社長や役員の給料
役員報酬は会社から社長や役員に支払われる給料です。その額をいくらにするかは、社長が決めることができます。役員報酬は会社の利益の中から支払うので、多くするほど会社の利益は減ります。役員報酬を増やしたり減らしたりすることで、会社の利益の額が変動することとなります。
役員報酬を増やすと利益は減る
社長の手取りを多くするか、会社に利益を残して資産を充実させるかは社長の判断次第ですが、創業時はまだ利益がいくらになるかわかりません。「サラリーマン時代の年収は確保したい」という人もいるでしょうし、「最初は自分の収入は最低限生活できる程度でもいい」という考え方もあります。
ただし、利益が少ない会社には、銀行が融資してくれないので、ある程度の利益を残すことは必要です。
なお、役員報酬額は、1年間の事業年度を通して、原則一定額でなければなりません。
役員報酬で節税することも可能
税金の面から見ると、会社の利益には法人税・法人地方税が、役員報酬に対しては所得税・住民税がかかります。両方の税金の合計が最も少なくなる役員報酬の額を設定できると、節税という意味では有利です。
配偶者を役員にすると、さらに所得税と住民税が節税できるのが一般的です。複数の役員がいるときは、報酬の配分をどうするかも考える必要があります。
節税だけを根拠にして役員報酬を決める必要はありませんが、税金がいくらになるかについても配慮するようにします。