「お客様」と一言でいっても千差万別です。日本全国一億人が全員違う人間なのですから当たり前です。
お客様が全員違う人間であるならば、彼らが求めるものもやっぱり千差万別です。Aさんが喜んでくれたサービスもBさんにとってフィットするかはまた別の話です。
昨今、あらゆる業務を標準化してマニュアルに落とし込み、誰もが均一のサービスを提供できるようにしている企業が増えました。マニュアル化は本当に企業のためになっているのでしょうか?
マニュアルでは一定以上の社員を育てられない
右も左も分からない、新入社員を育成するためにはマニュアルは大変便利なアイテムです。
その通り業務を行っていれば大きく道を踏み外すことはありません。しかし、成長の限界は、そのマニュアルの内容の範囲までです。
ところが現実にはマニュアルに書かれていないトラブルは日常茶飯に起こります。
その際、どう対応すればよいのか?
「最近はマニュアル人間が増えて自分で考えられる社員がいない」なんて愚痴をほうぼうで耳にしますが、そりゃあ、一定以上の経験と実力を持った社員に対してさえ「マニュアルの従わなければ罰則」なんてマネジメントを行っていれば当然でしょう。
社員教育の理想とは何かを考えれば、「現場であっても自分で考えて正しい判断を下してお客様を満足させる」ための社員を作り上げること。そのためには、マニュアルは基本教育用のツールであって絶対ではないとういう意識の徹底を社内で図ること。
マニュアルにとらわれて顧客満足を下げる仕組みではなく、社員が成長し、お客様の満足も上がる仕組みづくりが企業には必要でしょう。