平成25年10月1日から平成29年3月31日までの間は、税抜き価格表示も認められます。
これは平成26年4月1日以降の消費税増税に備えて、値札などを変更しなくても対応できますので、事業者にとっては貼り替える事務負担を軽減するものです。
値札の価格表示は、現行の「総額表示義務」が原則であり、「税抜き価格表示」は特例となります。
個々の値札等での税抜き価格を明示する例は、以前の記事を参考にご覧ください。
「10月から適用可能な消費税総額表示義務の特例措置」
誤認防止のための表示
税抜き価格の表示で注意すべきは、誤認防止のための表示をしなければなりません。消費者が商品等を選択する際に、表示価格が税抜き価格であることを明瞭に認識できる方法で行う必要があります。
店内における掲示等により一括して税抜き価格を明示する場合は、消費者が商品等を選択する際に目につきやすい場所に、明瞭に、「当店の価格はすべて税抜き表示となっています」といった掲示を行う必要があります。
例えば、誤認防止の表示が、「店内のレジ周辺だけ行われている」、「商品カタログの申込用紙だけに記載されている」、「ウェブページにおける決済画面だけに記載されている」などは消費者が表示価格が税抜き価格であることを明瞭に認識できなくNGとりますので注意してください。
税抜価格と税込価格を併記することも可能
税抜・税込価格を併記する場合は、税込価格が見やすく、税抜価格が税込価格と誤認されることがないように表示する必要があります。
[参考例]
①10,000円(税込 10,800円)
②10,000円(税込 10,800円)
この参考例を見られてNGはどちらでしょうか?
極端な例かもしれませんが、②がNGとなります。②は税込価格表示の文字の大きさに問題があります。税抜価格が強調されており、税込価格はわかりにくいです。
このように税抜・税込の両方を併記する場合は、税込価格の文字の大きさや背景色(税込価格表示が背景色の同色でわかりにくくなる場合)に十分気をつけて、税込価格を明瞭に表示するようにしましょう。