12月も中旬になり、個人事業者の締切期限である12月31日が近づいてきました。年明け早々に還付申告(税金が戻ってくる申告)の受付が始まります。通常の所得税確定申告の来年の申告期限は、平成26年2月17日(月)~平成26年3月17日(月)までとなります。
年末には、棚卸資産を保有されている事業者は「棚卸」や消費税が課税されている事業者は「課税方法の選択」など必要に応じて行ってください。
適当な確定申告は注意です
〈事例〉
売上高3,000万円、経費2,900万円(減価償却など資金支出の伴わない経費はなし)、所得100万円、控除対象配偶者1人、一般扶養家族1人、社会保険10万円支払、生活費月々40万円、事業資金など借入金なし。
■確定申告
事業所得金額 | 100万円 |
社会保険料控除 | ▲ 10万円 |
配偶者控除 | ▲ 38万円 |
扶養控除 | ▲ 38万円 |
基礎控除 | ▲ 38万円 |
課税所得金額 | 0万円 |
税額 | 0万円 |
仮に、このような実績が7年間続いたとします。所得100万円で7年間。。。扶養家族あり。。。借入金なし?
所得金額100万円がありえないというわけでなく、本当に業績が悪くなって儲かっていないというケースもあります。しかし、この状態で借入金もゼロ。不動産などの譲渡もなく、以前から貯蓄していた預貯金を取り崩している形跡もない場合は、お金の流れが合ってきません。
事業所得金額100万円<生活費40万円×12ヶ月+社会保険10万円=490万円 *1年あたり資金不足額390万円
7年間で390万円×7年=2,730万円どこから調達したのか??
この所得が適当に書いた金額で、実際は490万円であったとすると。。。
現行の所得税率で概算計算
1年あたり所得税額30万円×7年間=210万円
本税のみであればいいのですが、延滞税や重加算税が本税以外にも必要です。
重加算税が必要な場合は、35%も掛かります。
1年あたり10万円×7年間=70万円
他にも延滞税や所得税以外でも住民税、事業税、国民健康保険料など追徴が出てきて大変な事にもなります。
確定申告書に数字の記載があれば申告は簡単に受付してくれます。問題は数年後に突然税務署から呼び出しが!!
という事態にならないように正確な確定申告を心掛けてください。
所得を低くして申告していると、税金以外でも住宅を購入する際に住宅ローンが組めないというお話もよくお聞きします。
青色申告で節税する方法などもございますので、もし心当たりがある場合は見直してみてはいかがでしょうか。
当事務所では、宇治市・京都市を中心に確定申告無料相談会を随時行っています。
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